08年度父親木工講座第6回 09/3/22

机と倉田さん  机と佐藤夫妻

ついに完成です。塗料の色が違うのでS さんご夫妻の机とK さんのものはやや雰囲気が異なり、このあたりは好みが分かれるところですね。

最終チェック、塗装

ダボをうつ

ダボの頭を切り落とす

今月は最終回です。

組み立ての最後に足掛けの補強をします。裏側からダボをうって足掛けと貫の組み手が離れないようにします。先に接着剤で固定しましたが、長く使っているうちに接着剤が老化して組んだところが動いてしまうのを防ぎます。この工程は危なく忘れてしまうところでした。

これで組み立てはすべて完了です。

天板の面取り

次に天板と引き出しの角を面取りします。今回は天板を9mm の「片ぎんなん」、引き出し前面を9mm の「ぼうず」にしてみました。これも好みがいろいろに分かれますが、全体の表情や雰囲気に大きな影響がありますのであらかじめ試験片でいろいろな面を試しておくと良いと思います。

トリマーを使うのは音がけたたましいので少し恐ろしい感じがします。しかしすぐに慣れます。ベースが片側しか乗らないので、傾かないようにすることと、加工している相手からはなれないように押さえるのがコツです。

引き出しにペーパーをかける

研ぎかすを飛ばす

最後の点検をします。組む時にはみ出した接着剤を水で洗ったところは、毛羽立っているのですべてペーパーをかけ直します。これは本体、引き出し共通です。他に汚れた手で触ったところ、ダボ頭を切る時にのこぎりでこすった傷、ぶつけるなどして崩れてしまった糸面等もペーパーでなおします。特に引き出しを入れることになる棚口廻りは、上下左右の糸面の太さをそろえます。

天板上部、引き出し前面も丁寧にペーパーをかけます。最も目につきかつ触れることになるところですから、手を抜かないようにしましょう。けがをしそうになるような鋭い角がないかよくしらべます。最後に研ぎかすを飛ばします。これが残っていると塗装の時に苦労します。

 

塗装する佐藤さんご夫妻

塗装する倉田さん

いよいよ塗装です。

この講座では匂いが弱い、導管からの吹き出しがほとんどない、乾燥が早いなどの理由でグレーズオイル(静岡の塗料屋さんオリジナルオイル)を使います。

まず裏側の細かいところ、手が入りずらいところなど面倒なところから塗ります。5〜6分経ったら順に拭き取っていきます。拭き取り方が雑ですと乾燥した後で目立ちますので、丁寧に拭き取ります。裏側が終わったら天板上部と引き出し前面に移ります。引き出しは前面だけの塗装ですから、ほかが汚れないようにあらかじめマスキングテープで養生しておきます。天板までくると、ああできたなあという思いが強くなってきますね。

本当は2回目もここで一緒に塗りたかったのですが、時間が足りずそれぞれご自宅で行っていただくことにしました。3〜4時間放置で乾燥後、#400のペーパーで毛羽取り程度に軽く研ぎます。2回目の塗料には重量比で20%程度ワックスを混ぜて塗ります。これで手触りが格段によくなります。

さて以上で今回の講座は修了です。初めて取り組むものとしては、少々むずかしかったと思いますが、KさんもSさんご夫婦もあきらめずに根気よくやり遂げたのはご立派でした。ぱっぱっと出来上がるものではありませんから、やはり根気がまず必要ですね。今後はご自分の設計で作ることができると思います。どうぞ自信を持っておやりください。大変お疲れさまでした。

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