過去の楓舎小屋便り

2018/5/5

転機

2018年春に咲く花

 雪の多かった冬が終わり、まだ緑もまばらな荒涼とした地面に出て咲く花はどんなものもいとおしくなります。これは何という花か知りませんが、冷たい朝つゆにも負けず精一杯咲いています。今年は桜を始めいろんな花が早いようです。この花もいつもより早いのかもしれません。

 さて新年度から私自身にも大きな転機がやってきました。昨年から極端に注文が減り、仕事のない日々が半年以上続いて、いよいよ決断を迫られたのでした。何年か前から体力、気力の衰えを感じ始め、集中力も続かなくなってきていました。このままでは生きていけなくなるという状況で、背に腹は代えられずアルバイトを始めたのです。66歳にして新入社員です。毎日の仕事ではありませんから、時間さえ与えられれば家具の仕事も続けられそうです。それにしてもこの30年余り、どんなに仕事が切れてもやせ我慢して次の仕事を待つというやりかたをしてきましたが、いよいよそうもいかなくなったという訳です。

 家具の仕事を始めた頃、出入りしていた木工場の社長に「この仕事を続けるならアルバイトはするな」と言われていました。そちらに気を取られて本業に集中できなくなり、いつの間にかそちらが主になってしまうという趣旨でした。私もそう思いました。周りの仲間たちも最初から食えないので何らかのアルバイトをしているうちに結局木工から離れていきました。私の場合は家内が仕事をしてくれたのでなんとか続けられたのでした。ここまできて、子供たちのこともほとんど心配なくなりこれからは自分たちの身の始末を考えなければりません。いつの間にかこんな年になってしまったのかあ、というショックのようなものがあります。まして家具作りだけでは食えなくなってしまったことにも時の流れを感じます。いつまでもあると思うな何とかで、厳しいというのではなく事実としての年月に直面して覚悟を決める時なんですね。この先どこまで生きられるのかなんてことも考えてしまいますし、そうなると、トップページ下に出した広告のようなことも準備しておくか、ということです。

 なんだか活気のない話ですが、まあこんなところではないでしょうか。知り合いの木工家は「70過ぎてからがほんとの勝負だよ」と言います。彼のように才能のある人はそれでよろしい。私は木工に関しても能力は低いと自覚していますから、こういう身の処し方になります。

 といっても全く家具作りをやめる訳ではありません。作りたいものはまだまだありますから暇を見つけては完成させていきます。スピードは遅くなりますができたものはまたこのサイトで発表したいと思います。ご注文も受け付けますが何せ時間がかかることになりますので、そこを「耐えられる」方だけ(笑)にお願いしたいと思います。今後はこんな調子でやっていきます。よろしくお願いいたします。

 

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